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2014年1月 2日 (木)

文化

近世になり、ときに怪物に誘われ、ときにより現実的な要請
によってヨーロッパ人が実際に未知・未開の地に
赴くようになると、当然のことながら、怪物は消滅する。
そこで彼らが目の当たりにしたものは、
着衣や生活様式こそ彼らと異なっていても、
紛れもない人間であり、あるいは多少奇妙ではあるが、
紛れもない動物だったからだ。こうして既知なる怪物は、
そのアイデンティティを速やかに喪失し、伝承や古書、
さらに生物の分類呼称のうちに消滅を余技なくされ、
最終的には未知なる人間ないし動物へと転移していくのだった。
そして、これら外なる他社だった怪物たちは、
内なる他者としての怪物たちが、ヨーロッパの異界を
安住の地として永らえていくのとは異なり、珍種、珍獣として
ヨーロッパ各地の動物園や博物館の檻や標本棚に展示され、
人々に新たな未知・未開世界への夢と想像力とを
与えるようになったのである。明らかにそれは、
怪物をめぐって展開してきたヨーロッパと非ヨーロッパという
2極構造の終焉であり、怪物の文化誌の一つの帰結ともなった。

  (怪物文化誌辞典)

大航海時代になって未開の地がどんどん発見されていくと
未開の地でも、同じような人間や動物しかいないことがわかってしまう
スケールは違うけれど、17世紀ごろの近世って
意外と今と感覚が近いのかもしれない。
昔の常識がどんどん覆って、
社会的にも文化的にも変化していったんだろうなぁ

 

最近、テレビで幽霊とかUFOとかやらなくなった。
不思議な現象に、理由が付くと面白さはなくなる。
それは今も昔もおなじだと思う。

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